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Jouban Kokoro
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SIRO-2084
2014-10-19
gnteuai226
都会の騒音に紛れカラスが鳴き、その憎たらしい声で私の一日が始まる。今日は遅番で街は既に騒々しい。学生時代に購入したこの古びたトースターで食パンを焼き、インスタントコーヒーを入れトーストが焼きあがるのを待つ。テレビから流れてくるワイドショー、脳天気キャスターの甲高い声に舌打ちをし、香りもしないコーヒーをすする。「はぁ、今日も仕事かぁ・・・」入社して4年目、当初はこの大手百貨店の接客の仕事にも生きがいを持っていたが、長年付き合ってた彼氏に逃亡され生気を失った今の私が、仕事に力を注げるはずもない。いっその事仕事なんてやめて田舎に帰ってやろうとも思う今日この頃。そんな大胆なことのできない私は、化粧をし着替えをし2DKのアパートをでる。大都会東京、異常なまでに人が多い。肩をぶつけずに歩くことなんてほぼ不可能。そんな混沌とした街に苛立ちながら歩いていると、怪しげな男が声をかけてきた。「すみません。単刀直入に申し上げますとアダルトビデオに興味ありませんか?おねえさん綺麗なんで出演してみませんか?もちろん謝礼もかなりだせますので!」胡散臭い内容にバカバカしく思い、適当に断ってすぐに立ち去ろうとしたところ男が言った。「おねぇさん、元気なさそうだっとので、おせっかいですけどパーっとはっちゃけた方が良いのかと思いまして...」。最近、来る日の来る日も楽しくもない仕事をし、ただただ歳を重ねていくだけの人生に悩んでいた私。彼と別れてからも性交渉は一切しておらず、男性の味も忘れてしまった。男の言葉を聞き、私の中の何かが壊れてしまったのか、久しぶりの性交渉を妄想し、押さえの効かなくなり、仕事を捨て、たったいま出会った見知らぬ男について行くことに...。