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Kanda Kokoa
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SIRO-1304
2012-12-22
jmccsoi.727
毎年、12月になると憂鬱になる。それはクリスマスが憎いとかじゃなくて、あの人を思い出すからだった。私には昔、本気で好きになった人がいた。まだ恋愛なんてよくわからないだろうと言われるような年齢だったけれども、本当に好きだった。その人とは1年くらい付き合ってた。付き合って半年くらい経って、彼は結婚しようと言ってくれた。彼は働いている人だし、私が学校を卒業したら一緒になる約束をした。私は小さい頃から、20歳までには結婚して若いママになるのが夢だった。その頃は幸せの絶頂だった。でも、私の悪い癖が出てしまった。彼曰く、私には貞操観念がないんだそうだ。本当に大好きな彼がいたとしても、平気で他の男の人と寝てしまう。これは何度注意されても直らなかった。罪悪感なんてものもなかった。だから、私のお腹に赤ちゃんができたってわかった時に、その子は俺の子供なのか、って言われてひどい喧嘩になった。私には彼の子だって確信があったのに。そして12月のある日、彼が休日出勤と言って出かけていった。私はDVDでも見ようと思ってレンタルショップへ出かけた。そこで見てしまった。彼が2歳くらいの子供を抱っこして、彼と同じくらいの年齢の女の人と一緒に、近くのおもちゃ屋さんへ入っていくのを。背筋が凍った。なんで?どういうこと?家に帰ってDVDを見る気にもなれずに、ぐるぐると考えていると彼が帰ってきた。私は問い詰めた。実は、彼には別居中の奥さんと子供がいて、今日は子供の誕生日だったらしい。そっか、私は騙されてたんだ。そう思ったけど、じゃあ、私のお腹にいる子は?「嫁とは離婚するつもりだけど、俺はその子の面倒は見れないよ」私には一人で産んで育てることなんてできない、と思った。結局、彼ともお腹の子ともお別れした。12月のことだった。